管理人と番犬ムクの対話集1


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私たちはどこから来てどこへ行くのか

管理人と番犬のムクがいっしょに考えます


私が番犬のムクです
番犬ムク: ねえパパさん「私たちはどこから来てどこへ行くのか?」て、自問自答していたのは画家ゴーギャンだったよね。
管理人:
どうしてキミはそんなことに関心があるのかね?
番犬ムク:



だって私、保健所のオリの中でカゼをひいて元気がなかったのが幸いして、おとなしそうだなってママが連れ出してくれたんでしょう。
だから本当のママのことは覚えていないけど、せっかくこの家に来たんだから精一杯がんばって番犬としての自分の存在価値を作り出しているんじゃない。日々パパの足もとで寝ているだけじゃないのよ。
それで思ったの「21世紀の入口に立つ人間たちは、まだゴーギャンみたいに考えるのかなって」

管理人: (タジタジ)おそらくこの問は「水平線に浮かぶ永遠の疑問符なんだよ。」(カッコエエナ!ランボーは!・・・・・スタローンじゃないよ)
番犬ムク: 何それ?疑問符ておいしいものなの? なんだ食べられないものを持ち出さないでよ。
管理人: ムクは犬の本にでているアイスランドシープドッグにそっくりだから、祖先はきっとバイキングといっしょにアイスランドに行って、羊さんと追いかけっこをしていた由緒正しい生まれなんだよ。
番犬ムク: ヘー、本当かな。それが由緒正しいのかどうか知らないけど、この前大嫌いな獣医さんが言ってたんだけど、この子にはうるさく吠えた頃の日本スピッツと柴犬の血がはいっていますねだってさ。
大〜い嫌い。
管理人: ハハやっぱり!いや大いなる雑種万歳〜い!
番犬ムク:
何よ、どうせ名前のついた血統書付の犬だって、いろんな種類の犬を掛け合わせて人間が作り出したんだし、元をただせば雑種なんだよ。
管理人:

いやそんな問題じゃなくてゴーギャンが持ち出したのはだね、ムクのご先祖様のそのまたご先祖が人間といっしょに宇宙から来たのか、それともアメーバから進化したのか。また今後人間が地球をだめにしていっしょに滅ぶのか。そもそも生きる意味があるのか・・・・

番犬ムク:

パパはやっぱりバカだね。管理人て頭だけ動かしてただ座っているだけじゃダメなのよ。いつも動き回っていることで、新しい自分が創られていくんじゃないの。
管理人: ムム、確かに・・・・
番犬ムク:
数十年前に「人間は自らを明日に向かって投機する存在である」ことに気が付いたはずでしょでしょ。考えているだけじゃゴーギャン以上のおバカさんなのよ。
管理人: おっしゃるとおり。
番犬ムク:


地球環境が問題だったら、良くなるように自分のできることをすればいいじゃない。
「私たちはどこからきたのか」なんて考えたって仕方ないじゃない。
「どこへ行くのか」なんて、自分が決めるのよ。私だってパパさんがあんまりウダウダ考えてばかりいると出て行っちゃうんだから。
管理人:

チョチョット待っておくんなさい。大筋はおっしゃる通りなのですが、アノーお言葉を返すようですが、「どこからきたのか」考えることにも意義は有りますんですよハイ・・・・
番犬ムク: 何かたべられるものでも見つかるの?
管理人:

いいえ食べられません。でも人間の世界には伝統工芸のように何世代もかかって洗練して行く技(わざ)があるし、そこまで行かなくても生き方やものの考え方は親が子供に与える影響って大きいんだよ。そのまま受け継ぐか反発して違う道を進むかはあるけどね。でもこうした「縦のつながり」は否定できないんだよ。
番犬ムク: へ〜私なんか本当のママは知らなくても、大抵のことは本能的な動物的カンでやれるけどね。
管理人:

そこが人間のつらいところであり面白いところなんだよ。つまり今の自分の根幹を形づくっている「縦のつながり」を辿って行きたいって思うことが、「どこからきたのか」の基本形なんだよ。
番犬ムク:
だんだん乗って来たみたいね。でも過去にとらわれていたんじゃ仕方ないと思うな。

管理人:


そうそう、とらわれるんじゃなくて、自分でどう捉えるかなんだ。
だから自分のルーツなんてあんまり拘っても仕方なくて、自分に影響を与えているなって思える人や事件から始めて、今の自分が何なのか、これからどうするのかを、言ってみれば「自分自身の物語」を作り出すことが必要なんだね。

番犬ムク: じゃあよく問題になっている日本の過去を巡る歴史認識てやつも、「自分自身の物語」として勝手に作れるわけ?
管理人:

キミは犬なのにどうしてそんな難しい問題を持ち出すのかね。
これに関してはまた今度にしよう。パパさんは疲れました。


「人間は自らを明日に向かって投機する存在である」→実存主義の旗手サルトルの有名な言葉。
「実存は本質に先立つ」のテーゼから出発して、人間が社会に対しても自分自身に対しても、自由でかつ責任あるものであり、自ら刻々と自分自身を作り出して行けるものだと言う事を示した。
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